アカデミアから民間企業への転職ノウハウ|アカデミア歴20年の博士の就活のコツ

理系出身者、理系人材におすすめ転職サイト情報

博士、助教、任期制研究者、ポスドクの強みとニーズ

「任期制のポストを続けても将来が不安」
「博士って企業で採用してもらえるのか?」
「どうやって民間の転職先をみつければいいのか?」
「アカデミア出身者はどのエージェントに登録するのがいいんだろう?」

と、悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
ポスドク・研究職の過酷な研究生活は本当に大変です。
将来の不安から民間企業への転職を悩んでいる方も多いと思います。

この記事では40代後半でアカデミアから民間企業への転職した私の経験をもとに
博士、ポスドク、研究者からの転職に役立つノウハウをご紹介します。
大変なご苦労をされているアカデミアの方にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。

アカデミア在籍時に実際に行っていた転職活動パターン

アカデミア在籍時にはアカデミアへの転職活動と民間への転職活動を並行して行っていました。
JREC-IN求人ボックスでアカデミア公募情報をチェックしてアカデミアのポジションを狙いつつ、民間企業の研究職など良い条件のスカウトを待ちました。
スカウトはアカデミア出身者の転職に強いアカリク転職エージェントJACリクルートメントの2社に登録しておきました詳細はこちら)。
同時に、大手転職サイトにも登録して、求人情報を集めるようにしていました。
コロナ禍で転職市場が冷え込んでくると、 特化型エージェントその1その2その3への登録を追加しました。

私の場合、年に10~20件ほどのアカデミアの公募に応募しながら、アカリクなどのアカデミア専門のエージェントに登録しておきました。その後、保険のつもりで登録しておいた転職エージェントから思いもよらないスカウトやヘッドハントが届きました。
その時はまだ科研費も任期も残っていたのですが、年棒アップに惹かれて47歳で転職してしまいました。
さらに49歳でもう一度転職に成功しました。

民間の転職市場でポスドクや博士の強みはあるのか?

アカデミア出身者が民間企業へ転職する際の強みとはなんでしょうか?

それは「専門性」です。

アカデミアからの転職の成功の秘訣は、自分自身が持っている専門性と採用側が求めている専門性が一致している求人をみつけることです。
新しい分野にチャレンジしてみるのも良いのですが、経験不足で採用見合わせだったり、入社できても元の研究分野に未練が残り後悔するとことが多くあります。
自分の専門的知識を求めている会社を探してアプローチすることで、アカデミアからの転職の勝機が見えてきます。

アカデミア時代の研究に未練が残ってしまう

一度、アカデミアで研究者を目指された方は自分の研究に強い思いがあります。
民間企業へ転職を決意したとしても、心のどこかで研究に対する未練があります。

とあるベンチャー企業の社長とお話したときに、「アカデミア時代の研究に未練はありませんか?」とお聞きしたところ、
「実はまだ未練がありますね。チャンスがあれば戻りたいと思うことがあります」とおっしゃっていました。
実は私も、いまだに研究に未練があります。時々、Natureなどの論文に目を通しています。

とはいえ、アカデミアの多くは任期制で、ポストも先細り。
多くの方がアカデミアを離れなければならない状況です。
任期間近になって、あわてて転職活動を始めても良い求人には巡り合うことは難しいのが現状。

そういったことを避けるためにも、アカデミアポストへの応募も継続しながら、転職エージェントに登録をして情報収集を始めることが大切です。
そうすることで、思いもよらないチャンスに巡り合える可能性が高まります

アカデミア業界で培うことができるスキル

アカデミアを経験するといくつかの特別なスキルを培うことができます。
このスキルは一般の応募者にはない強みになります。
応募書類や面接でしっかりアピールしましょう。

アカデミア経験で培うことができるスキル
・研究における専門性
・研究生活で得た論理的思考能力
・研究業界の人脈
・研究データに対する統計知識、スキル
・論文作成、外部発表、海外文献に対する英語スキル
・プレゼン力とその経験
・予算獲得のノウハウ
・共同研究の経験
・大型研究施設の利用経験
・国内外の学会発表の経験
・留学経験 など 

「博士アレルギー」をもつ日本の企業

ちなみに、日本国内では企業側が抱く博士のイメージがあまりよくありません。
もはや「博士アレルギーともいえると思います。
できれば、応募書類や面接において、採用担当者が抱く博士のネガティブな印象を払拭しておく必要があります。

企業側がイメージする博士像
・コミュニケーション能力が低い
・個人プレーヤーが多い
・組織への浸透性が低い、柔軟性に欠ける
・プライドが高い
・研究分野以外は興味をもたないのではないか

博士はコミュニケーション能力が低い、個人プレーヤーが多いというイメージ

民間企業においては取引先や社内の同僚、上司、部下など関係者と連携をとりながら仕事をすすめていきます。
アカデミアのように自分自身でスケジュールを管理し、自分のペースで実験ができることは少なくなります。
様々なタイプの相手とコミュニケーションをとりながら仕事をすすめなければなりません。
共同研究先との連携や教授や研究内の同僚、指導した学生などのコミュニケーション経験、連携して研究を進めたことなどをPRするとよいでしょう。

博士は組織への浸透性が低い、柔軟性に欠けるというイメージ

アカデミアの人たちは既存の組織になじめるか、既存のルールに素直に従うことができるかと考えられてしまう傾向もあるのが事実です。
企業の方より、ポジションを転々とすることも多いアカデミアなので、新しい環境への適応能力はあります、という感じでPRしてみてください。
また、アカデミアから民間企業へ転職した場合には、やり方や方針の違いに戸惑うことが多くなると思います。
自分のやり方を貫きとおすのではなく、柔軟に対応できる、ということをアピールしましょう。

博士はプライドが高いのでは?というイメージ

博士、というものは自分をもっていてプライドが高い人も多いかと思います。
そのプライドを捨てて、新たな環境で若手のスタッフからスキルを教えてもらうことができるか、などと企業側担当者は気にします。
面接では常に謙虚な姿勢で、新たな環境でも前向きに取り組み、場合によっては技術を教えてもらいたい(自分で勉強するのではなく)、という姿勢をPRしましょう。

どのような転職市場にポスドク、博士のニーズがあるか

大手メーカー

できれば、年棒もよく研究環境が整っている大手メーカーへの転職が理想です。
大手メーカーのキャリア採用の場合、特定の専門領域の博士を求めるケースがあります。
研究分野が重複している場合には、転職のチャンスです。
ただし、年齢的に若い年齢を好む傾向があります
内部の管理職より転職者の年齢がうわまわってしまうことを嫌います。
この点は注意したほうがよいでしょう。

ベンチャー

最近は資金調達がしやすい環境が出来つつあり、アカデミア発のバイオ系やIT系のベンチャー企業が増えてきて、そういった会社に転職する人も増えてきています。
同じ価値観を共有しやすく、小回りが利くことから専門性も生かしやすいという特徴があります。
年齢も大手企業ほどのこだわりを持たないベンチャーが多いのも事実です。
実際アカデミア出身者が多く在籍しているのも特徴で、アカデミアからの転職先としてはおすすめです。
ただ、会社の将来性や福利厚生の低さついてはリスクとしてとらえましょう。
また、待遇については入社前に企業調査を徹底しておいたほうがよいでしょう。

外資系企業

ポスドク、アカデミアの方は、英語がある程度堪能な方が多く、論文やプレゼン経験もあるということで、外資系企業からオファーがよく来ます。
また外資企業は博士に対する評価が非常に高く、日系企業のように博士アレルギーはもっていません。
そのため、転職のチャンスは十分にあります。

ただし英語力については、ある程度は要求されます。
外国人のエージェントから連絡があったり、面接の質疑応答が英語だったり、、、、ということもあります。
もちろん、日本語でやりとりする外資企業もありますので、自分の能力にあった企業にエントリーするとよいでしょう。

会社の裏情報ついては、転職者向けの口コミを参考してみてください。
年収、やりがい、働きやすさ、ワークライフバランス、残業、退職理由など様々な情報が入手できます。

Openwork(旧Vorkers) 【公式】https://www.vorkers.com/
転職会議 【公式】https://jobtalk.jp/
キャリコネ【公式】https://careerconnection.jp/
カイシャの評判 【公式】https://en-hyouban.com/
YAHOO!しごと検索 【公式】https://jobcatalog.yahoo.co.jp/company/

まず、転職エージェントに登録してヘッドハントを待ちましょう

アカデミアの場合、JREC-IN Portalなどで公募情報を探して自分で書類を作って応募します。
民間企業への転職の場合は、転職サイトや転職エージェントのサービスを利用して応募することができます。
転職サイトは文字通り、求人情報をオンラインで検索できるサービスで、JREC-INの会社版といったところです。
また、転職エージェントは以下のようなサービスを無料で行っています。

  • 非公開求人(新規事業への挑戦や特定部門の強化をなどに企業側が公にしたくない事案に関連しているポジション)を多数持っている
  • 経験にあった求人を紹介(スカウト、ヘッドハント)してくれる
  • キャリア相談にのってくれる
  • 履歴書・職務経歴書を添削、面接対策をしてくれる
  • 応募、面接日時の調整を代行してくれる
  • 内定後の様々な交渉を代行してくれる
  • すべて無料(ビズリーチだけ有料会員制あり)

アカデミアではあまり利用しない転職エージェントですが、企業への転職をする際にはたいへん便利なサービスです。

まず、応募者の経歴や実績にあった求人を探してスカウトやヘッドハントしてもらえます。
場合によっては企業側からのオファーも届くことがあります。
民間企業への転職に不安がある場合はキャリア相談にものってくれます。
また、企業に応募する際には「推薦状」「紹介状」を応募書類に添付してあなたの代わりに応募してくれます。
そのため、自分で応募するよりはあきらかに書類選考の通過率があがります。
内定後の年棒交渉もしてくれます。
経験的にエージェントの紹介の案件では、年棒1~2割はアップしました。

先にも書きましたが、アカデミア出身者の転職の場合、自分自身が持っている専門性と採用側が求めている専門性が一致している求人をみつけることが重要です。
転職エージェントのサービスを利用することで、専門性の合う求人を効率的に洗い出すことができます。
また、非公開求人にも触れることができます
さらに、複数のエージェントを利用することでより多くの求人情報とのマッチングが可能になります。

アカデミアでは自分で公募を探したけれど、民間企業の場合はエージェントが探してくれるんですね。

専門にあった案件を探します。企業へ直接売り込みをすることもあります。

.

アカデミア出身者向けの転職エージェント

アカリクのマッチング度は高く、自身の専門と一致している求人が送られてきますが、求人紹介の頻度は少なめです。
JACリクルートメントも専門性が高く、求人紹介の頻度はアカリクより多い傾向があります。
 

理系出身者、エンジニア、バイオ系向け転職エージェント情報

ITエンジニア、モノづくりエンジニア、バイオ系技術者におすすめの転職情報です。
理系のエージェントも在籍しているので、ポスドクや博士の方も利用できます。

内定獲得のポイント:複数の転職エージェントに登録すること

アラフィーでアカデミアから転職した運営者のアドバイス
転職サイトは単なる無料ツールです。
ツールと割り切ってに積極的に利用しましょう。

今回の記事で紹介した転職エージェントはいずれもサービスは無料です。
また各社はもちあわせている求人情報やサポート体制に違いがありますので、複数の転職エージェントに登録することをおすすめします。
各社特徴があります。
登録した中から自分に合った優秀な転職エージェントの担当者を見つけて、サポートしてもらうのもよいでしょう。

ちなみに私自身はアカデミアの公募に応募していたときでも、エージェント10社以上に登録していました。

ポスドク、アカデミアからの転職のまとめ

民間企業の博士採用の実績は6~7%程度と低迷しています。
「専門性は高いが視野が狭く、使い勝手が悪い」
「若い社員を自社で教育したほうが効率的」
「コミュニケーション能力に欠ける」
などと敬遠されています。

しかし、近年は博士の採用には積極的な企業や博士課程修了者に限定した採用枠を設けている企業などが増えてきてました。
さらに博士向けの就職情報を提供し、専門性の高い人材を必要とする企業とのマッチングしてくれる人材紹介会社も増えてきました。

ポスドク、博士、アカデミア出身者の転職には、こういった転職エージェントの利用は有効です。
アカデミアからの転職によくありがちなミスマッチも減らすこともできます。
今回紹介させていただいたエージェントはできるだけ登録しておくことをおすすめします。

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タイズ

コメント

  1. トミ より:

    はじめまして、「科学・学びブログ天紹介所」管理人トミと申します。

    是非ブログを当サイトで紹介させていただきたく参りました。

    文字のみでは難しいゆえ、詳細URLからご閲覧いただければと存じます。
    詳細ページ:https://www.tomiwato.com/blogrotate/00010science/mutual_description?site=3169

    ご検討のほどよろしくお願いします。

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