アカデミアから民間企業への転職ノウハウ|アカデミア歴27年の博士の就活のコツと経験談

理系人材向け転職
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【博士、助教、任期制研究者、ポスドク、理系出身者必見】理系人材に強いおすすめ転職サイト・転職エージェント|博士号取得者の強みと転職ニーズ

「任期制のポストを続けても将来が不安」
「アカデミアのポストが見つからない」
「博士って企業で採用してもらえるのか?」

「どうやって民間企業の転職先をみつければいいのか?」
「アカデミア出身者が転職するときにどのエージェントに登録すればいいか?」
「年齢的に大丈夫だろうか?」

と、アカデミア時代には私自身もずいぶん悩みました。
ポスドク・研究職の研究生活は過酷で本当に大変です。
将来への不安から民間企業への転職をしようかと悩んでいる方も多いか思います。

私は30年近くアカデミアで研究者をしていました。
当時、科研費もありましたが、転職エージェントからの紹介で民間企業へ転職しました。
その後、さらにもう2回転職しました。その時はすでに49歳でした。

49歳の最後の転職では、某大手企業の管理職ポストに就くことができました。
新規事業や研究開発のマネージメント、研究者の指導など、仕事内容は予想以上に充実しています。
アカデミア出身者は民間企業では役に立たないのでは?なんて考えていましたが、活躍の場がしっかりあることもわかりました。

そこで、この記事では私の転職経験をもとに博士、ポスドク、研究者からの転職に役立つ情報やノウハウをご紹介します。
私のように50歳前後のアカデミア在籍者の方も、大手企業に転職することは十分に可能です。
是非この記事を参考にしてみてください。

アカデミアから民間企業への転職のメリット

メリット その1
アカデミアでは年棒は頭打ちでしたが、民間へ転職することで年棒アップが期待できます。
私の場合、アカデミア時代の1.5倍の年棒になり、明らかに生活や将来にゆとりが生まれました。
またストックオプションや臨時ボーナスがもらえたり、ローンや保険などの割引サービスが受けられることもあります。

メリット その2
任期がなく、年棒も良い民間企業に就職することで気持ちや心は安定します。
アカデミア時代に感じていた焦りやライバル意識というものはほとんど感じなくなりました。

メリット その3
民間の実績も踏まえて、アカデミアポストに再チャレンジすることも可能です。
実際、私もある国立大学のポストの話が来ています。
良い公募があったときには再度応募してみようと思います。

アカデミア出身者転職のポイントは「ミスマッチを減らす」

民間企業への転職はミスマッチ(新しい転職先になじめない)ことを防ぐことが大切です。
実際、私も転職してから会社とのミスマッチでずいぶんと悩まされました。
以下の項目に気を付けることでミスマッチを減らすことができます。

・アカデミアポジションへの応募を継続しながら転職活動を行う
・博士を必要としている企業を時間をかけて探す
・自分にあった求人(できれば研究開発関連)を探す
・(特に社員数人の)ベンチャーは避ける
・できるだけ社員が多い企業を選ぶ
任期が迫ってくると、時間をかけることが難しくなります。
慌てて転職先を見つけようとすると、転職後に公開することも少なくありません。
早い段階で転職エージェントへの登録をして、多くの情報の中から自分にあった企業を選ぶようにしましょう。

私が実践したアカデミアから民間企業への転職活動のパターン

以下は私がアカデミア在籍時に実際に行っていた転職活動のパターンです。
アカデミア在籍者でこれから転職活動を始めようと考えられている方は是非参考にしてみてください。

パターン1:アカデミア出身者に強いエージェントに登録

私の場合、JREC-INなどでアカデミアの転職活動を続けながら、

ヘイズジャパン Hays Japan
アカリクキャリア(アカリク転職エージェント)
JACリクルートメント
ランスタッド」

への登録をおすすめします。
エージェント各社はそれぞれの企業とのパイプをもっていて、オリジナル求人情報を持っています。
転職エージェントに登録しておくことで、自分のキャリアにあったスカウトやヘッドハントの連絡が届きます。
複数のエージェントに登録しておくことでスカウト・ヘッドハントが届きやすくなります。
この4社はアカデミア出身者にはおすすめします。

ヘイズジャパン Hays Japan
製薬、医薬、ライフサイエンス業界に強い
あまりメジャーではありませんが、製薬、医療機器、バイオテック業界に精通していて、新薬開発、臨床開発、承認後業務、販売業務等の幅広い職種およびレベルの人材をご紹介してもらえます。また、世界有数のライフサイエンス企業との取引実績があります。ヘイズジャパンは狙い目のエージェントです。

転職エージェント業界でもかなりレアな会社です。
他の紹介サイトでもあまり紹介されていません。
登録ユーザーが少ない分、思いがけない求人情報が届きます。

アカリクキャリア(アカリク転職エージェント)
 →書類通過率50%以上
アカデミアからの転職を専門とする転職エージェント。専門性のマッチング度が高く、良い求人を紹介してもらえる。
JACリクルートメント
 →直近、研究職の内定獲得
専門分野に精通、アカデミアからの転職実績も豊富、エージェントのレベルも業界トップ。

最もお世話になった転職エージェントです。
何より、自分の研究分野に対して各エージェントがしっかり対応してくれること。
専門分野にあった求人情報を連絡してくれます。

ランスタッド
→他社が持っていない良い案件をもっていて、企業への売り込みもしてもらえました。
世界でも屈指の実績を持つ最大級の転職エージェントのランスタッド

特にランスタッドは転職活動の終盤で登録しました。
他社が持っていない大手企業の求人をいくつか紹介してもらいました。
もっと早く利用すればよかったと感じました。
短期間でよい求人を探したい場合にはランスタッドはおすすめです。

理系、バイオ系、エンジニアに特化した転職エージェント特集

特定の業界に強さのあるエージェントを利用して、自分の専門に近い案件を見つけてみましょう。
登録しておくだけでも、忘れたころに、「お、これは?」というような求人情報が届くことがありました。

パターン2:中小エージェントからレアな求人を狙う

あまりメジャーではないが特化型エージェント(レアな求人を持っている、企業とのオリジナルのつながりがある)やエージェント力の強い中小規模の転職サービスを使うことで、ライバルと差をつけられます。
下記のエージェントは知名度は低めですがエージェント力はあります。
また、大手にはないオリジナルの良い案件を持っています。

メイテックネクスト 
→製造業、エンジニア特化
アージス 
→外資系・日系グローバル・エンジニア向け、50代もサポート
タイズ 
→関西メーカに特化
Kaguya 
→エンジニア・技術者・ライフサイエンス系
Samurai Job 
→グローバル、外資、ハイクラス

パターン3:大手転職サイトの検索機能で求人情報収集

保有求人数が多い大手転職サイトで情報収集することも大切です。
日ごろお世話になっている敏腕エージェントへ情報を送って応募してもらえるか打診してみるのもよいでしょう。

リクルートエージェント  
→業界No.1の求人数と転職実績
doda 
→登録者数業界最大、豊富な情報量
ビズリーチ 
→抜群の知名度、高収入案件のヘッドハンティング型
マイナビ 
→第2新卒、若手向けの最大手

私のアカデミア→民間への転職ケース 
年に10~20件ほどのアカデミアの公募に応募しながら、アカリクなどのアカデミア専門のエージェント数社に登録しておきました。その後、保険のつもりで登録しておいた転職エージェントから思いもよらないスカウトやヘッドハントが届きました。
その時はまだ科研費も任期も残っていたのですが、年棒アップに惹かれて47歳で転職してしまいました。さらに49歳で2度目、さらに3度目の転職に成功しました。

必ず複数の転職エージェントに登録しましょう

アラフィーでアカデミアから転職した運営者のアドバイス
転職サイトは単なる無料ツールです。ツールと割り切ってに積極的に利用しましょう。

今回の記事で紹介した転職エージェントはいずれもサービスは無料です。また各社はもちあわせている求人情報やサポート体制に違いがありますので、複数の転職エージェントに登録することをおすすめします。各社特徴があります。登録した中から自分に合った優秀な転職エージェントの担当者を見つけて、サポートしてもらうのもよいでしょう。

私のアカデミア→民間への転職ケース 
ちなみに私自身はアカデミアの公募に応募していたときでも、エージェント10社以上に登録していました。スカウトは週に2~3件届きました。
転職エージェント・転職サイト利用のデメリットと複数登録のメリット
転職エージェント・転職サイトのデメリットは複数登録することでカバーできます。この記事ではその理由をご紹介します。 転職サイト・転職エージェント利用のデメリット 転職エージェント・転職サイトは大変便利なサービスです。しかし、これらには少なからずデメリットもあります。メリットだけでなくデメリットを知ったうえで、転職エージェントを利用するかどうかを決めたほうがよいでしょう。 デメリット1. 転...

そもそも、民間の転職市場でアカデミア出身者の強みはあるのか?

アカデミア出身者が民間企業へ転職する際の強みとはなんでしょうか?

それは「専門性」です。

アカデミアからの転職の成功の秘訣は、自分自身が持っている専門性と採用側が求めている専門性が一致している求人をみつけることです。新しい分野にチャレンジしてみるのも良いのですが、経験不足で採用見合わせだったり、入社できても元の研究分野に未練が残り後悔するとことが多くあります。自分の専門的知識を求めている会社を探してアプローチすることで、アカデミアからの転職の勝機が見えてきます。

やはり、アカデミア時代の研究に未練が残ってしまう

一度、アカデミアで研究者を目指された方は自分の研究に強い思いがあります。民間企業へ転職を決意したとしても、心のどこかで研究に対する未練があります。
とあるベンチャー企業の社長とお話したときに、「アカデミア時代の研究に未練はありませんか?」とお聞きしたところ、「実はまだ未練がありますね。チャンスがあれば戻りたいと思うことがあります」とおっしゃっていました。実は私も、いまだに研究に未練があります。時々、Natureなどの論文に目を通しています(アカデミア以外のキャリアプランについてのNatureの記事)。

とはいえ、アカデミアの多くは任期制で、ポストも先細り。多くの方がアカデミアを離れなければならない状況です。任期間近になって、あわてて転職活動を始めても良い求人には巡り合うことは難しいのが現状。
そういったことを避けるためにも、アカデミアポストへの応募も継続しながら、転職エージェントに登録をして情報収集を始めることが大切です。そうすることで、思いもよらないチャンスに巡り合える可能性が高まります。

アカデミア業界で培ったスキルを武器に!

アカデミアを経験するといくつかの特別なスキルを培うことができます。このスキルは一般の応募者にはない強みになります。応募書類や面接でしっかりアピールしましょう。

アカデミア経験で培うことができるスキル
・研究における専門性
・研究生活で得た論理的思考能力
・研究業界の人脈
・研究データに対する統計知識、スキル
・論文作成、外部発表、海外文献に対する英語スキル
・プレゼン力とその経験
・予算獲得のノウハウ
・共同研究の経験
・大型研究施設の利用経験
・国内外の学会発表の経験
・留学経験 など 

「博士アレルギー」をもつ日本の企業

ちなみに、日本国内では企業側が抱く博士のイメージがあまりよくありません。もはや「博士アレルギーともいえると思います。できれば、応募書類や面接において、採用担当者が抱く博士のネガティブな印象を払拭しておく必要があります。

企業側がイメージする博士像
・コミュニケーション能力が低い
・個人プレーヤーが多い
・組織への浸透性が低い、柔軟性に欠ける
・プライドが高い
・研究分野以外は興味をもたないのではないか

博士はコミュニケーション能力が低い、個人プレーヤーが多いというイメージ

民間企業においては取引先や社内の同僚、上司、部下など関係者と連携をとりながら仕事をすすめていきます。アカデミアのように自分自身でスケジュールを管理し、自分のペースで実験ができることは少なくなります。様々なタイプの相手とコミュニケーションをとりながら仕事をすすめなければなりません。共同研究先との連携や教授や研究内の同僚、指導した学生などのコミュニケーション経験、連携して研究を進めたことなどをPRするとよいでしょう。

博士は組織への浸透性が低い、柔軟性に欠けるというイメージ

アカデミアの人たちは既存の組織になじめるか、既存のルールに素直に従うことができるかと考えられてしまう傾向もあるのが事実です。企業の方より、ポジションを転々とすることも多いアカデミアなので、新しい環境への適応能力はあります、という感じでPRしてみてください。また、アカデミアから民間企業へ転職した場合には、やり方や方針の違いに戸惑うことが多くなると思います。自分のやり方を貫きとおすのではなく、柔軟に対応できる、ということをアピールしましょう。

博士はプライドが高いのでは?というイメージ

博士、というものは自分をもっていてプライドが高い人も多いかと思います。そのプライドを捨てて、新たな環境で若手のスタッフからスキルを教えてもらうことができるか、などと企業側担当者は気にします。面接では常に謙虚な姿勢で、新たな環境でも前向きに取り組み、場合によっては技術を教えてもらいたい(自分で勉強するのではなく)、という姿勢をPRしましょう。

どのような転職市場にアカデミア出身者のニーズがあるか

大手メーカー

できれば、年棒もよく研究環境が整っている大手メーカーへの転職が理想です。大手メーカーのキャリア採用の場合、特定の専門領域の博士を求めるケースがあります。研究分野が重複している場合には、転職のチャンスです。ただし、年齢的に若い年齢を好む傾向があります。内部の管理職より転職者の年齢がうわまわってしまうことを嫌います。この点は注意したほうがよいでしょう。

ベンチャー

最近は資金調達がしやすい環境が出来つつあり、アカデミア発のバイオ系やIT系のベンチャー企業が増えてきて、そういった会社に転職する人も増えてきています。同じ価値観を共有しやすく、小回りが利くことから専門性も生かしやすいという特徴があります。年齢も大手企業ほどのこだわりを持たないベンチャーが多いのも事実です。実際アカデミア出身者が多く在籍しているのも特徴で、アカデミアからの転職先としてはおすすめです。ただ、会社の将来性や福利厚生の低さついてはリスクとしてとらえましょう。また、待遇については入社前に企業調査を徹底しておいたほうがよいでしょう。

外資系企業

ポスドク、アカデミアの方は、英語がある程度堪能な方が多く、論文やプレゼン経験もあるということで、外資系企業からオファーがよく来ます。また外資企業は博士に対する評価が非常に高く、日系企業のように博士アレルギーはもっていません。そのため、転職のチャンスは十分にあります。
ただし英語力については、ある程度は要求されます。外国人のエージェントから連絡があったり、面接の質疑応答が英語だったり、、、、ということもあります。もちろん、日本語でやりとりする外資企業もありますので、自分の能力にあった企業にエントリーするとよいでしょう。

会社の裏情報ついては、転職者向けの口コミを参考してみてください。年収、やりがい、働きやすさ、ワークライフバランス、残業、退職理由など様々な情報が入手できます。
Openwork(旧Vorkers)
転職会議 
キャリコネ

カイシャの評判

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転職エージェントに登録してヘッドハントを待ちましょう

アカデミアの場合、JREC-IN Portalなどで公募情報を探して自分で書類を作って応募します。民間企業への転職の場合は、転職サイトや転職エージェントのサービスを利用して応募することができます。転職サイトは文字通り、求人情報をオンラインで検索できるサービスで、JREC-INの会社版といったところです。また、転職エージェントは以下のようなサービスを無料で行っています。

  • 非公開求人(新規事業への挑戦や特定部門の強化をなどに企業側が公にしたくない事案に関連しているポジション)を多数持っている
  • 経験にあった求人を紹介(スカウト、ヘッドハント)してくれる
  • キャリア相談にのってくれる
  • 履歴書・職務経歴書を添削、面接対策をしてくれる
  • 応募、面接日時の調整を代行してくれる
  • 内定後の様々な交渉を代行してくれる
  • すべて無料(ビズリーチだけ有料会員制あり)

アカデミア出身者の転職の場合、自分自身が持っている専門性と採用側が求めている専門性が一致している求人をみつけることが重要です。転職エージェントのサービスを利用することで、専門性の合う求人を効率的に洗い出すことができます。また、非公開求人にも触れることができます。さらに、複数のエージェントを利用することでより多くの求人情報とのマッチングが可能になります。

アカデミアでは自分で公募を探したけれど、民間企業の場合はエージェントが探してくれるんですね。

専門にあった案件を探します。企業へ直接売り込みをすることもあります。

理系出身者、エンジニア、バイオ系向け転職エージェント情報

ITエンジニア、モノづくりエンジニア、バイオ系技術者におすすめの転職情報です。理系のエージェントも在籍しているので、ポスドクや博士の方も利用できます。

理系出身者、理系人材向け転職サイト・エージェント
開発職や研究職、技術者、アカデミア在籍者(ポスドク、博士号取得者、任期制研究員、助教など)など理系出身者におすすめの転職サイト、転職エージェント情報を紹介します。 理系出身のコンサルタントが多く在籍する転職エージェントや、アカデミア出身者に特化したアカリク、エンジニア向けなど各分野に特化したエージェントもあります。
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アカデミアから民間企業への転職ノウハウのまとめ

民間企業の博士採用の実績は6~7%程度と低迷しています。
「専門性は高いが視野が狭く、使い勝手が悪い」
「若い社員を自社で教育したほうが効率的」
「コミュニケーション能力に欠ける」
などと敬遠されています。
しかし、近年は博士の採用には積極的な企業や博士課程修了者に限定した採用枠を設けている企業などが増えてきてました。
さらに博士向けの就職情報を提供し、専門性の高い人材を必要とする企業とのマッチングしてくれる人材紹介会社も増えてきました。
またNature誌にもこのような記事がありました。是非、広い視野をもってキャリアプランを考えてみて下さい。

ポスドク、博士、アカデミア出身者の転職には、こういった転職エージェントの利用は有効です。今回紹介させていただいたエージェントはできるだけ登録しておくことをおすすめします。

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コメント

  1. トミ より:

    はじめまして、「科学・学びブログ天紹介所」管理人トミと申します。

    是非ブログを当サイトで紹介させていただきたく参りました。

    文字のみでは難しいゆえ、詳細URLからご閲覧いただければと存じます。
    詳細ページ:https://www.tomiwato.com/blogrotate/00010science/mutual_description?site=3169

    ご検討のほどよろしくお願いします。